若輩者からの提案なのだが、定年を迎えた年寄りたちは、今から「漫画」を嗜んだらどうだろうか?

私が十代の頃は、三十代の人たちにはまだまだアンチ漫画派が多かったという印象がある。漫画は子どもたちの娯楽であり、ロリコンのオタクが喜ぶもので、大人である社会人が読むべきものではないというイメージだろうか。「ドラえもん」「エスパー魔美」「キテレツ大百科」など、家庭では藤子・F・不二雄の子供向けアニメが席巻していて、大人には遠い存在だったのだと思う。

それから二十年が経ち、私は三十代になった。子ども時代に漫画が当たり前だった世代で、成長と共に漫画も進化した。少年向けから青年向けに、そして成年向け、中年向けを嗜むようになった。各年齢向けに相応の漫画が登場し、もはや漫画は子どもの頃から当たり前に隣りにあった存在だ。

三十代。社会経済の中心的な動力で、彼らに当たり前の存在である漫画は、確実に日本の中核を担うステータスになったと言えるだろう。

ところで、以下のニュースを知ってとても感銘を受けた。

行方不明の2歳児を救助した男性「学歴もない何もない人間だが残りの人生を社会にお返しを…」全国各地で車中泊しながらボランティア活動https://snjpn.net/archives/62865

例えば65歳で定年を迎えて、働くことから退いて、その後、まだまだ十数年、二十年、三十年と、子どもが成人するくらいの年月を、生きて過ごさなければならない。がむしゃらに働いてきた人にとっては、仕事以外に主軸を変えるというのは、難しいことなのかもしれない。そんな中で、この人はボランティアに生き甲斐を見出していて、日々、トレーンングに励んでいて、それは素晴らしいことだと陰ながら思った。

全ての人が、このようなアクティブな活動ができるわけではないし、そうすべきだとも思ってはいない。人それぞれ、できることができればいいと私は思う。

それで、若輩者からの提案なのだが、定年を迎えた年寄りたちは、今から「漫画」を嗜んだらどうだろうか?

今の日本において、漫画は当たり前の文化であり、日本が誇るべき産業だ。漫画村の騒動で、日本中が事件だと騒ぐほどの国家的な財産だ。その漫画に最も親しんでいるのはおそらく三十代以下が主であり、四十代よりも高齢になればなるほど、冒頭で述べたような偏見を抱いたままだと思う。

例えば、以下の記事が面白い。

マンガ嫌いの祖父に俺のお勧めマンガをムリヤリ読ませた結果wwwwhttp://onecall2ch.com/archives/6928924.html

この記事は創作かもしれないが、漫画に対する年寄りたちの偏見は、読まず嫌いもあるのではないだろうか。

定年後、改めて社会に戻ろうと考えたとき、若い世代のギャップに苦しむと思う。この高齢化社会で、高齢者だからこそ分かるビジネスで高齢者の新たな社会を構築するのもいいかもしれないが、それだけでは国力は衰退して深刻に打撃を受けていくだろう。

麻雀が老人たちの趣味に広がりを見せているように、今、若者をターゲットにしている漫画を敢えて定年を迎えた年寄りたちが読むというのも、面白いのではないだろうか。若い世代が何を親しんでいるのかが把握できるだろうし、ターゲットから離れているからこそ、新しい着眼点も生まれてくるかもしれない。

だから、年寄り向けのコンテンツとして新たな漫画を制作するのではなく、コマ割りを大きくしたり文字を大きくしたり再編することで、内容はそのままにして変更せず媒体を年寄り向けに楽しめるようにしてみるのも、面白いような気がしている。

ただ私は何よりも、年寄りたちと自分が今面白いと思っている漫画について、熱く語り合いたいと思っているのが一番だ。矢部太郎の「大家さんと僕」が老人ホームで回し読みされているという話を聞いて、もちろんこの漫画の内容の功績によるのだが、若い人と年寄りが同じコンテンツを共有できているというのが今の高齢化社会の理想的な姿に思えたのだ。

Dream HEART vol.273 矢部太郎さん
https://www.tfm.co.jp/dreamheart/?catid=1745&itemid=139192

別に、年寄りが若い人に歩み寄ったらいいという考えなわけではない。私だって、もう既に少年漫画の面白さが分からなくなっているから。年寄りたちが漫画を読まず嫌いしてきたのなら、余暇を充実させる手段として、漫画を嗜むのも十分にアリなんじゃないかと思ったのだ。

視点を変えると面白い。私はいつの間にか、提供されるその内容よりも、「この漫画を描いた作者の心情を読む」ことに面白さを見出していた。なんでこの漫画を描くに至ったのか、前書きや後書きで語られる作者の本音。そこからも現代の日本の姿が見えてきて、きっとこれは、若い人たちだけの面白さではないはずだ。

PR

私の「スキ」を分析する – My Favorite Trend Boss :MFTB –

【動作環境】
Android OS 5.0以上

Made in Japan.
© CUTBOSS
Producer & Director, Boss of the Barber.
Lead Programmer & Designer, Boss of the Barber.

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中