今日のおすすめ漫画【2018.09.29】

[佐藤マコト] サトラレ

「サトラレにサトラレであることを気づかせてはいけない」――“サトラレ”とは正式名を「先天性R型脳梁変性症」という謎の奇病によって、口に出さずとも自分の考えが周囲の人に“悟られ”てしまう不思議な能力の持ち主のコト。そして、例外なくあらゆる分野で天才的な功績を残すほどの才能を持つ彼らを、密かに保護するサトラレ対策委員会。これは、サトラレの青年・西山幸夫と彼を警護する小松洋子、そして……その他大勢による少し不思議な物語――。

八千草薫が出演している映画版が見事で、それから漫画を読むようになった。頭に思い浮かべた言葉が他人に筒抜けになる、あの女の人パイオツカイデーだなあ、とか、自慰行為中の頭の中も、四六時中とにかく筒抜けだ。

想像しただけで発狂しそうになるが、これが主人公たちには日常で、国家対策としてそれを本人にひた隠しにしている。サトラレだと本人にバレてしまったとき、事件になるわけだが、巷では天然と言われている思ったことがすぐに口に出てしまう人ってのは、こういうのでは、凄く強いと思うし、実は、それこそが一番信用に足る人物なのではないだろうか。

また、本音が筒抜けであるというのは、本人の意思に反して、裏表がなくなっていて、だからこそ信頼されるということもあるんだろう。それはつまり、如何に人々が裏のある偽りの世界に暮らしているかの現れでもあるのだろう。

https://twitter.com/sagae_painter/status/1028690637166497793