一体何を読まされているんだ｜今日のおすすめ漫画｜2018.11.05

[小池一夫・叶精作] オークションハウス

エドモンドオリバー社のマネージメントディレクター、柳宗厳は画商で贋作を見分ける超人的な才能を持っている。ある日、ウィーンの美術史博物館からフェルメールの名作を盗んだという男が爆弾を持ってビルに立てこもった。警察から依頼を受けた柳宗厳は、その部屋に乗り込み、絵を鑑定し、彼しか知らない情報を元にその絵が贋作であることを見破る。ナイフで絵を削ると柳宗厳が言った通りの下絵が出てきたのである。立てこもり犯は絶望のあまり自殺するのだった――。

オークションハウスを取り巻くミステリーかサスペンスなのかと思っていたら、どんどん関係ない方向へ展開していく結構なハードボイルドな作品だった。一体何を読まされているんだと思いながらも、この世界観は最後まで一気に読まされる程に惹き込まれるものだった。

人生はもちろんだが、いよいよ原稿に行き詰まったので『オークション・ハウス』を読み直している。叶精作せンせと、小池一夫せンせの共作。当初、主人公のリュウさンは、18禁じゃなかった、18K金ケースのレビュートーメン「クリケット」を使っていたのね。微妙に嬉しい。

— 広田雅将 (HIROTA, Masayuki) (@HIROTA_Masayuki) September 17, 2018